復元問題は使っていいのか|手を出してよい範囲と、越えてはいけない線

2026-08-22
記憶に基づく復元問題は不正確なことがあり、転載・再配布は権利侵害にあたりうる。安全で役に立つ使い方。

過去問が一般公開されていない試験では、受験者が記憶をもとに書き起こした「復元問題」が受験者間で共有されることがあります。情報が少ない領域ほど価値があるように見えますが、扱いには注意が必要です。

復元問題とは

試験終了後に、受験者が覚えている範囲で問題文と選択肢を再現したものです。個人のメモから、有志がまとめた資料、有料で販売されているものまで、形はさまざまです。

正確性の限界

まず前提として、復元問題は記憶に基づく再現です。

  • 選択肢の一部が抜けている、順番が違う
  • 数値やカットオフ値が実際と異なる
  • 問題文の条件(年齢・経過・既往)が省略されている
  • 「正しいものを選べ」と「誤っているものを選べ」が入れ替わっている

こうした差異は珍しくありません。そして厄介なことに、どこが不正確かは読んでいる側にはわかりません。

さらに、解説が付いている場合でも、それを書いたのが誰でどれだけ正確かは保証されません。誤った解説を覚えてしまうリスクがあります。

著作権の問題

もうひとつ、より重要な論点があります。

実際の試験問題は、作成した学会や日本専門医機構の著作物です。記憶に基づく再現であっても、元の問題の表現をそのまま写している部分については、複製にあたる可能性があります。

したがって次の行為は、権利侵害となるおそれがあります。

  • 復元問題をそのまま転載・再配布する
  • 復元問題を有料で販売する
  • ウェブサイトやSNSに公開する

「自分で書き起こしたものだから自分の著作物だ」という理解は、元の問題の表現を再現している以上、成り立たない可能性が高いと考えるべきです。

また、有料で販売されている資料に「無断転載・再配布禁止」と明記されている場合、それを別の形で流用することも当然に問題になります。

では、どう付き合うか

安全で、かつ実際に役に立つ使い方は次のとおりです。

やっていいこと避けるべきこと
どの分野からよく出るか、傾向を把握する問題文をそのまま転載・配布する
自分の勉強の優先順位を決める材料にする有料で再販する
論点を確認し、公式テキストで裏を取る解説を無条件に信じる

要するに、傾向を知るための参考として使い、内容の正誤は必ず学会の公式テキストやガイドラインで確認する、という使い方です。

過去問そのものの入手先は 専門医試験の過去問はどこで手に入るか に領域別でまとめています。

当サイトの方針

当サイトでは、実際の試験問題および復元問題そのものを掲載していません。掲載しているのは、出題される論点をもとに独自に作成した問題です。

LINEで受験後の投稿を募っていますが、これは出題傾向の分析とオリジナル問題の作成の参考にするためのもので、投稿された内容をそのまま公開・販売することはありません。

過去問が公開されていない試験の対策の組み立て方は 過去問がない試験はどう対策するか にまとめています。

なお、著作権の判断は個別の事情によります。判断に迷う場合は専門家にご確認ください。

出典

  • 当サイトの出題ポリシー(受験者から寄せられた復元問題は出題データに登録せず、出題範囲の傾向分析にのみ使用。掲載する問題はすべてオリジナル作問。2026年9月時点)
  • 一般社団法人 日本専門医機構 https://jmsb.or.jp/senmoni/
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過去問の公開方針は学会ごとに違います。基本領域19試験それぞれの入手先を各学会の公式ページで確認してまとめました。会員ページに置かれている領域もあります。

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